執筆者情報
弁護士 黒田 修輔 / 久保 直子


ともに弁護士経験15年以上と経験豊富であり、残業代請求に注力。
最新の判例なども踏まえた強い交渉力を強みとしている。
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弁護士 黒田 修輔 / 久保 直子


ともに弁護士経験15年以上と
経験豊富であり、残業代請求に注力。
最新の判例なども踏まえた
強い交渉力を強みとしている。
シフト制と勤務時間の管理

看護師は24時間体制でのシフト勤務が一般的で、日勤・夜勤などが組み合わさっているため、時間外労働が複雑になりがちです。
時間外労働が発生するタイミングも多様であるため、実際の出退勤時刻を正確に記録することが重要です。
急患対応・引き継ぎ
また、急患対応や引継ぎで勤務時間が延びることがよくありますが、これらの時間も残業に含まれるため、正確な時間記録が重要です。
タイムカードや電子打刻システムが設置されている場合は、打刻忘れがないように管理しましょう。
「手当」や「調整」として支払われる残業代の確認
病院によっては、残業代が「手当」や「調整」としてまとめて支給されることがありますが、そもそも残業代の支払として認められない場合があります。
そのため、残業代の支払方法が適法か否かについて確認することが必要です。
固定残業代が支払われているケース
固定残業代として支払われている場合もあるため、何時間分の残業代が含まれているのか、超過分の支払い条件などを確認しましょう。
実際の労働時間と手当の支払いが一致しているか、契約書や給与明細で確認することが大切です。
そして、予定残業時間分を超過している場合には、追加の残業代を請求しましょう。

急患対応や引き継ぎ時間の取り扱い

看護師は急患対応や業務引き継ぎのため、通常の勤務時間を超えて働くことが頻繁にあります。
特に引き継ぎがスムーズに終わらない場合や業務が長引く場合、追加の労働時間が発生しますが、これも残業として認められるべきです。
業務終了後の引き継ぎや、急患対応で勤務時間が延びた場合は、その時間も労働時間に含まれるため、労働時間として正確に記録しておきましょう。
休憩時間の取り方と管理
医療現場では、患者の状態や業務状況により休憩が取りづらく、休憩時間が不十分なことも少なくありません。
労働基準法における規則
労働基準法では、6時間を超える勤務には45分、8時間を超える勤務には1時間の休憩が必要ですが、これが守られていない場合には未取得分を残業として請求できる可能性があります。
「アルデバラン事件」
令和3年2月18日横浜地裁判決
本件は、訪問看護ステーションで勤務する看護師が、緊急看護対応業務に従事するための待機時間が労働時間に該当するとして、時間外等の割増賃金および付加金の支払を求めた事例です。
裁判所は、実作業に従事していない不活動時間が労働時間に該当するか否かについては、使用者の指揮命令下に置かれていると評価できるか否かによって定まり、不活動時間であっても労働からの解放が保証されていない場合には労基法上の労働時間に当たるという最高裁の判断を前提として示しました。
そのうえで、本件の緊急看護対応業務は、呼び出しの電話があれば直ちに駆け付けたり、医師への連絡等の緊急対応を行うことを内容とするものであること、緊急看護対応業務のための待機時には、常時携帯を所持し、呼び出しの電話があれば遅滞なく気付いて対応し、緊急対応の要否等を判断し発信者に対応を指示すること等が要求されていたことから、全体として労働からの解放が保障されていたとはいえず、労基法上の労働時間にあたると判断しました。
待機時間が労基法上の労働時間にあたるか否かについては、労働からの解放が保障されているかにより判断されることとなります。
裁判例は、労働者の行動の自由に対する拘束の程度と業務従事の頻度の実態を考慮して判断しているケースが殆どです。
指揮命令下にある待機時間があるにもかかわらず、この待機時間について時間外手当が支払われていないのであれば、請求が可能です。時間外手当の時効は3年です。
時間外手当が支払われていない待機時間がある場合には、是非、ご相談下さい。
夜勤手当と深夜労働の割増賃金

看護師は夜勤が多いため、午後10時から午前5時の勤務には深夜割増賃金(25%増し)が支払われる必要があります。
夜勤手当として支払われている場合もありますが、夜勤手当が深夜割増分を適切に含んでいるかを確認しましょう。
特に、夜勤が長引いた場合には深夜労働の割増賃金が正しく支払われているか給与明細で確認することが大切です。
法定休日勤務の確認
看護師は土日や祝日も勤務することが多く、法定休日に勤務した場合には35%増しの休日割増賃金が適用されます。
休日出勤に対する割増賃金が適切に支払われているかも確認が必要です。
病院の休日規定と実際の出勤日を照らし合わせ、割増賃金の支払いが正しく行われているかを確認するとよいでしょう。
契約書や就業規則の確認

残業代の取り扱いや勤務時間の管理方法は、契約書や就業規則に明記されていることが多いため、入職時に契約内容を確認し、変更がある場合にはその都度確認しておくことが大切です。
特に夜勤手当や休日手当の支払い条件、残業代の計算方法が就業規則に記載されている場合、それに沿った請求ができるか確認しましょう。
証拠の確保と弁護士への相談
証拠を残しておくことが重要
実際の労働時間や業務状況を証明できる記録として、タイムカードや勤務表の他、業務内容を記録した日誌やメモを残しておくことも役立ちます。
残業代請求が難航する場合やトラブルが発生した場合には、弁護士に相談しましょう。
看護師業界では患者対応などで残業が発生しやすいため、正確な労働時間管理と残業代の適切な支払いが重要です。
上記のポイントを踏まえ、適切な手続きで請求を進めましょう。
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